「マイスナー小体」の版間の差分
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2018年7月9日 (月) 12:59時点における最新版
軽いタッチを感知し、陰核亀頭に豊富に存在するまいすなーしょうたい
概要
感覚の中の体性感覚である皮膚感覚の触覚に主に関係する触覚受容器の1つ。カプセルのような構造をもつ。「マイスナー小体」「メルケル触盤」「パチニ小体」「ルフィニ終末」さらに「毛包受容器」「触覚盤」などが触覚受容器と呼ばれる。
マイスナー小体は振動センサーで、40ヘルツの低周波を感知する。すべりや大まかな振動を感知すると考えられている。同じく振動センサーの「パチニ小体」は、皮膚のより深いところに存在し、250Hzをといったマイスナー小体より細かな振動を感知する。マイスナー小体とパチニ小体の2つの振動センサーで、すべる感じや、くすぐったい感じを感知する。
指先で点字を読む時にはマイスナー小体が使われている。2-9本の神経に支配。指先には1センチ平方メートル当たり、マイスナー小体が1,500個、メルケル触盤が750個、パチニ小体が75個、ルフィニ終末が75個存在し、体の中では一番密度が高い。マイスナー小体やパチニ小体は順応が早く動的な刺激にのみ応答する。
クリトリスや膣にある神経
- クリションマンは複数の神経に支配される。
- 体性神経系である陰部神経は陰核背神経を介して皮膚に終わる。
- 内臓神経(自律神経)系である海綿体神経は動脈と勃起組織を支配。
- 陰核の勃起などの性的反射は運動神経支配であるが、反射弓の体性神経と内臓神経の両方が関与する点でユニークである。
- MazloomdoostとPauls の総説による[2]
- Martin-Alguacilらの総説による[3]
- 陰核亀頭には自由神経終末、パチニ小体、ルフィニ終末、メルケル触盤が豊富に存在する。
- 小陰唇の内側の膣口あたりまでにも自由神経終末、パチニ小体、ルフィニ終末、メルケル触盤が存在。
- 膣の中にはあまり感覚神経は存在しない。
別名
マイスナー小体 Meissner corpuscle マイスネル小体 触小体 Tactile corpuscle
脚注
- ↑ O'Connell, H.E., Eizenberg, N., Rahman, M. & Cleeve, J. The anatomy of the distal vagina: towards unity. J Sex Med 5, 1883-91 (2008).
- ↑ Mazloomdoost, D. & Pauls, R.N. A Comprehensive Review of the Clitoris and Its Role in Female Sexual Function. Sexual Medicine Reviews 3, 245-263 (2015).
- ↑ Martin-Alguacil, N., Schober, J.M., Sengelaub, D.R., Pfaff, D.W. & Shelley, D.N. Clitoral sexual arousal: neuronal tracing study from the clitoris through the spinal tracts. J Urol 180, 1241-8 (2008).
参考図書
- 山口創『皮膚感覚の不思議』(講談社, 2006)
- Newton 感覚のふしぎシリーズ第5回 皮膚感覚のしくみ
- 傳田光洋『皮膚は考える』(岩波書店, 2005)]
- 傳田光洋『第三の脳――皮膚から考える命、こころ、世界』(朝日出版社, 2007)]
- 傳田光洋『皮膚感覚と人間のこころ』(新潮社, 2013)
- 傳田光洋『驚きの皮膚』(講談社, 2015)